ワクチン

ワクチンについて

ワクチンは、感染症の原因となる病原体（細菌やウイルス）の病原性を極力弱めたり、無力化させたりして作られた薬剤です。このワクチンをあらかじめ体内に接種しておくことにより、特定の感染症に対する免疫を作り出すことができます。例えばインフルエンザワクチンを接種すると、インフルエンザに罹患しにくくなります。このように、ワクチン接種は自らの身を守る効果が得られるのですが、さらに、ワクチンを接種することができない方々の感染のリスクを減らすという社会的な意義も得られます。当クリニックでは、帯状疱疹ワクチンなどの予防接種を行うことができます、詳しくは当院までお問い合わせください。

帯状疱疹（帯状疱疹ワクチン）

帯状疱疹は、水ぼうそうに罹患したことがある方にのみ発症する病気で、水痘・帯状疱疹ウイルスに感染することが原因となります。手術や外傷、ストレス、加齢などで免疫力が低下すると、このウイルスが再び活性化し、帯状疱疹を発症することがあります。同疾患に発症し、症状が強く出た、あるいは高齢で罹患したという場合、帯状疱疹後神経痛になる可能性が高いといわれています。そのようなリスクを避けるには帯状疱疹ワクチンが有効です。対象年齢は50歳以上に限定されますが、ワクチンを体内に接種することにより、帯状疱疹に対する免疫力が高められ、病気の発症や重症化を抑えることができます。

帯状疱疹のワクチンは現在2つの製品（ビケン、シングリックス）があります。

ビケンワクチン

1回接種のワクチンです。
皮下注射します。
生ワクチンなので、免疫を抑える薬を飲んでいる方や免疫不全の方は接種できません。
発症予防効果は約50%程度とされ、帯状疱疹後神経痛の発症を1/3に抑えるといわれています。効果は5年程度続きます
なお、主な副反応としては、注射部位の痛み、発赤、腫脹、筋肉痛、疲労感などがあります。

シングリックス

2回接種のワクチンです。
筋肉注射します。1回目と2回目の接種間隔は2ヶ月で遅くとも6ヶ月以内に接種する必要があります。
発症予防効果は50歳以上の方で約97%、70歳以上の方でも90%程度と報告されています。帯状疱疹後神経痛に関しても88%と高い予防効果があります。効果は９年以上といわれています。
主な副反応はビケンワクチンと同じですが、こちらの方が副反応の程度が強いといわれています。